介護士の給与は処遇改善加算などで年々上がりつつあります。しかし、他の業種に比べると給与の水準は低いといわれています。少しでも給与が増えるよう日々努力している人もいますが、それなりの戦略がなければ思うように増えてはいきません。
ここでは、介護士が給与を上げるための具体的な3つの方法をご紹介します。
目次
給与と給料を上げる戦略が必要
給与と給料の違い
はじめに、給与と給料の違いについて簡単にご説明しておきましょう。給与と給料は似ている言葉ですが意味は異なります。わかりやすくまとめると次のようになります。
- 給料=基本給
- 給与=給料(基本給)+ 諸手当
つまり、毎月給料日に口座に振り込まれているものは給与だったんですね!この事実から、介護士として給与を上げていくためには基本給を上げる戦略と諸手当を上げる戦略が必要になるということがわかります。
この点を押さえるだけでも、やるべきことがクリアになったのではないでしょうか。
具体的な3つの対策方法
資格手当で給与を向上させよう
介護士は専門職です。一般的に専門職には資格手当があります。手当対象となる資格や金額は職場によって差がありますが、年収に換算してみればまとまった金額になります。
まずは介護福祉士を目指そう
まずは介護福祉士につながる公的資格を取得するようにしましょう。介護初任者研修、介護実務者研修が該当します。なぜなら、認知症ケア指導士や福祉住環境コーディネーターといった資格では手当の対象とされない場合があるからです。ベースとなる資格を取得後に取得することもできますので、まずは介護福祉士の資格取得を優先しましょう。
取得済みであれば難関資格を目指そう
もし、介護福祉士をすでに取得している場合であれば、ケアマネージャーや社会福祉士(両方とも取得には条件があります)といった介護に強い資格の取得を目指しましょう。
資格手当について職場の規則を確認しておこう
自分が働いている場所では、どの資格が資格手当の対象となるのか確認しておくことも大切です。せっかく苦労をして取得をしても資格手当が出ないと意味がありませんよね? 就業規則を確認したり、上司に確認をしたりしながら取得する資格に優先順位をつけておきましょう。
働きながらの資格取得は難しいのではないか?と考える人も多いです。しかし、ケアマネージャーなど実務経験を必要とする資格であれば、多くの人が働きながら資格を取得を目指すことになります。
しんどいかもしれませんが決して無理ではありません。勉強する時間をきちんと決めて、毎日少しづつ行うようにしましょう。
役職について給与を向上させる
勤務先の規模によっては役職が用意されています。介護施設で例えれば、主任や副主任、リーダーやサブリーダーなどです。これらの役職が付くと仕事も責任も増えるのですが、役職手当というものが付きます。給与アップのためには、役職手当は欠かせません。
また、役職が付くということは今後も昇進する可能性があるということです。もし、声がかかったのであれば積極的に挑戦してみることをお勧めします。
役職手当で給与を上げることの難点
役職手当で給与を上げる難点としては、新人の介護士がいきなり役職に就くことは不可能であるということ、役職には向き不向きがあるということ、そして役職そのものが用意されている必要があることが挙げられます。
転職で給与を向上させる
最も給与が上がりやすいのは転職です。転職をしただけで月給が数万円上がったというケースも珍しくはありません。介護業界は人材不足の業界ですので、転職先には困りませんし希望もとおりやすいです。
もちろん転職をするにあたりデメリットもあります。まず、経験が浅いと給与の向上は期待できないということです。特に、介護業界での経験年数が3年未満の場合は前職の給与を配慮してくれないこともありますし、3年以上であっても転職を何度も繰り返しているような場合は配慮してくれないことが大半です。
転職の目安は同じ職場で3年以上の勤務
前職のキャリアを活かし給与アップの望むのであれば、同じ職場で3年以上働いた後に転職することがお勧めします。また転職をすると、役職手当については一からのスタートになりますので、基本給(給料)のアップを目指しましょう。
現在の職場で交渉する手もあり
もし転職を考えているときに、現在の職場から引き留めがあれば交渉してみるのも一つの手です。ただ、基本給については職場全体で一律に決まっていることも多いため、諸手当での交渉になるケースも多いです。
まとめ
介護士の給与を上げる方法をまとめると次のとおりです。
- 資格の取得
- 役職手当
- 転職
1と2は諸手当を上げる方法です。3は基本給を上げる方法となります。
即効性があるものは3ですね。この記事があなたの収入アップのお役に立てれば幸いです。